Mandell 耐性機序 - マクロライド・リンコマイシン・ストレプトグラミン -
以下の3つの機序で耐性が起こる。
①リボソーマルの標的部位を変化させる。
②抗菌薬を排出させるefflux pomp
③抗菌薬を不活化させる。
①リボソーマルの標的部位を変化させる。
erm遺伝子(プラセミドまたは細菌の染色体上に存在する)が以下の細菌でも見られる。
S.aureus
S. sanguinis
B. fragilis
C. perfringens
以下の2つのパターンでerm遺伝子が発言する
i. エリスロマイシンなど古いマクロライド系を使用することで、erm遺伝子が誘導される。
ii. erm遺伝子がもともと発現する。
i→
streputococcusの場合は、エリスロマイシン・クラリスロマイシン・アジスロマイシン・クリンダマイシン・ストレプトグラミンなどはI or R
staphylococcusの場合は、エリスロマイシン・クラリスロマイシン・アジスロマイシンはRだがクリンダマイシン・ストレプトグラミンなどはS
ii→
streputococcusの場合は、エリスロマイシン・クラリスロマイシン・アジスロマイシン・クリンダマイシン・ストレプトグラミンは全てR
staphylococcusの場合は、エリスロマイシン・クラリスロマイシン・アジスロマイシン・クリンダマイシン・ストレプトグラミンは全てR
②efflux pompを用いて、抗菌薬濃度を減少させる。
S.pneumoniae
S. pyogenes
S. aureus
S. epidermitis
はefflux pompを用いて、マクロライド・ストレプトグラミンなどの抗菌薬に耐性を示す。
このefflux pompはstreptococcus上に存在するmefとStaphylococcus上に存在するmsrという遺伝子によって作られる。
ちなみにGBSはmreAと呼ばれる遺伝子を有しており、同様のefflux pompを作る。
③抗菌薬を不活化させる。
プラセミドを介してエリスロマイシンなどの抗菌薬を加水分解させる酵素をコードしている遺伝子をもらう。(カルバペネマーゼを産生するNDM-1をコードしているプラセミドにくっついている?)(←これはE.coliかな)