総合内科医のブログ

読んだ論文をゆるくまとめて載せるブログです。二次資料として使用される場合は責任をとりかねます。またご意見・ご指摘あればよろしくおねがいします。

2020-05-01から1ヶ月間の記事一覧

Case 24-2016: A 66-Year-Old Man with Malaise, Weakness, and Hypercalcemia

66歳男性。 急性腎障害・高カルシウム血症をきたした。 うーん。正直この症例は反省です。 高カルシウム血症の鑑別で、え?PTHとPTHrpと活性型VitDないからわからないじゃん。って思っちゃいました。 骨にも病変あるから。腫瘍?副甲状腺機能亢進症でみられ…

Case 24-2016: A 66-Year-Old Man with Malaise, Weakness, and Hypercalcemia

66歳男性。 急性腎障害・高カルシウム血症をきたした。 うーん。正直この症例は反省です。 高カルシウム血症の鑑別で、え?PTHとPTHrpと活性型VitDないからわからないじゃん。って思っちゃいました。 骨にも病変あるから。腫瘍?副甲状腺機能亢進症でみられ…

Case 37-2016: An 86-Year-Old Woman with Leukocytosis and Splenomegaly

86歳女性。 白血球高値・脾腫の人。 所見では白血病でしょ?って思ったけど、末梢血液像に芽球なし。 WBC 20000-30000程度。 単球増加なし。 CML?と思っても、好塩基球・好酸球上がっていないな。って思ったり。 ちなみに ●骨髄増殖性疾患 ・CML BCR/ABL ・…

Case 31-2016: A 53-Year-Old Man with Diplopia, Polydipsia, and Polyuria

53歳男性。 両側外転神経麻痺・中枢性尿崩症で来院した53歳男性。 この時点で下垂体に何かありそうだとは思うんだよね。(まあただ両側外転神経麻痺は、下垂体病変では説明できないんだけど) その瞬間GPAとIgG4関連が(自分は)思い浮かぶんだけど。 ただ読んで…

Case 26-2016: A 28-Year-Old Woman with Back Pain and a Lesion in the Lumbar Spine

巨細胞腫は基本的に膝に起こり、体幹の骨に発生することは少ない。 一応椎体腫瘍の4%をしめ、巨細胞腫のうち3-7%が椎体に発生する。 ただ仙骨は4番目に後発する部位である。 病的骨折の原因となりうる。 今日はこれくらい。

Case 4-2016: A 58-Year-Old Woman with a Skin Ulcer, Fever, and Lymphadenopathy

前額部の潰瘍と発熱と左頸部リンパ節腫脹をきたした58歳女性。 これ聞いたとき、どんな風に考えますか? これを読んでいる最中に書いた僕のメモでは、SLE・SSc・ベーチェット病、、後ワンチャン菊池病かなとかって書いてあるけど、、 この症例のポイントは …

Case 36-2016: A 50-Year-Old Man with Acute Liver Injury

急性肝炎に「溶血性貧血」「急性腎障害」などのSLE的な要素が加わり、さらに「SpO2とSaO2の解離があるとき」 HEV感染には様々な合併症が伴うということ。 羅列すると ・ギランバレー症候群 ・末梢神経障害 ・急性糸球体腎炎 ・HLH ・G6PD欠損があると、溶血…

Case 15-2020: A 79-Year-Old Man with Hyponatremia and Involuntary Movements of the Arm and Face

亜急性進行性の低ナトリウム血症・全身倦怠感・左腕/左顔面の不随意運動を来した79歳 男性。 LGI1抗体脳炎とは、、 まあたしかに、低ナトリウム血症と不随意運動の動きがパラレルではないなと思ったけど、、MRI陰性の時になんとなく棄却してしまったな。 す…

Case 16-2020: A 47-Year-Old Woman with Recurrent Melanoma and Pulmonary Nodules

へえ。ヒストプラズマか。 てかこの解説。後付け感を感じるけど。 さて、Histplasma capsulatumは二形成真菌で、鳥・コウモリの排泄物・ブラックバードのねぐら・流行地域の洞窟などから胞子(菌糸系)を吸入することで生じる。 吸入した胞子は、肺胞内で酵母…

急変はなぜするか? これを聞いてパッと思いつくのはICUに急変なしというU先生の言葉。 「急変というのは、その兆しを見逃し、対処を怠っただけなのだ。」 情報はたくさんあって、それを如何に処理して、如何に未来を予想して、如何に先手を打つか? 急変し…

病態を4次元的に推察する。

最近、case reportでrare diseaseを読んで、あ・これに似ているなと思って、感覚的にあたることが多い。 このレベルから1つbreakthroughするには、K先生が言っていたように、一つ4次元的に病態を推察するのがいいのかもしれない。 EF SNAP DIAGNOSIS × 自律…

Mandell - 耐性機序 - アミノグリコシド

①アミノグリコシドが作用する部位(16sRNA)を変化させる。 ②アミノグリコシドを分解する酵素 ①アミノグリコシドが作用する部位(16sRNA)を変化させる。 プラセミドを介してコードされるarmA, rmtA, rmtB, rmtC, rmtD, rmtE, npmAの遺伝子におyって16sRNAがメチ…

Mandell - 耐性機序- フルオロキノロン

①efflux pomp ②抗菌薬作用部位を変化させる。 ①efflux pomp 腸内細菌 Staphylococcus NorAにコードされている多剤耐性をきたしうるpompを作ったり、EmrAB・AcrAB・qepAなどのキノロンのみの耐性をきたすpompを作る。 ②抗菌薬作用部位を変化させる。 DNAを作…

Mandell - 耐性機序 - テトラサイクリン系 -

①efflux pomp ②作用するリボソーマルの部位を変化させる。 ③テトラサイクリンを分解する酵素を作る。 ①efflux pomp MIC以下の濃度でテトラサイクリンが投与されると、efflux pompが誘導されやすい。 efflux pompをコードしている遺伝子は染色体上に存在する…

Mandell 耐性機序 - マクロライド・リンコマイシン・ストレプトグラミン -

以下の3つの機序で耐性が起こる。 ①リボソーマルの標的部位を変化させる。 ②抗菌薬を排出させるefflux pomp ③抗菌薬を不活化させる。 ①リボソーマルの標的部位を変化させる。 erm遺伝子(プラセミドまたは細菌の染色体上に存在する)が以下の細菌でも見られる…

Mandell - 耐性機序 - βラクタマーゼとβラクタム系抗菌薬

ちょっと初心に帰ってGW中Mandellを読むことにしました。 昨日は耐性機序的なところを読んだので、そのまとめ。 ●耐性の遺伝子学的機序 ①点突然変異 : 抗菌薬が作用する部位(基質)が点突然変異を起こして作用しにくくする。 →TEM-1・SHV-1が点突然変異をして…