総合内科医のブログ

読んだ論文をゆるくまとめて載せるブログです。二次資料として使用される場合は責任をとりかねます。またご意見・ご指摘あればよろしくおねがいします。

Hung-up Knee Jerk in Huntington’s Disease

n engl j med 382;7 nejm.org February 13, 2020

54歳女性。

甲状腺乳頭癌術後で甲状腺機能低下症に対してチラージン内服している。

2年間にわたって歩行障害が進行し、受診した。

舞踏運動や廷舌の持続困難が認められ、その他にも認知機能低下や脱抑制や焦燥感があった。また身体所見上深部腱反射亢進が認められた。

とくに膝蓋腱反射を行ったあとは、hung up knee jerkというような下肢が数秒進展している状態が認められた。

MRIでは尾状核萎縮を認め、遺伝子検査ではCAGリピートが認められ、ハンチントン舞踏病の診断に至った。

hung up knee jerkはハンチントン舞踏病だけじゅやなく、Sydenhams舞踏病や遺伝性舞踏病でも出現するが、甲状腺機能低下症は深部腱反射は減弱するため、甲状腺機能低下症とは鑑別できる。

本患者はハロペリドールで治療を行いhung up knee jerkは改善した。

 

おもしろかったす。