Clinical Reasoning: A 22-year-old man with progressive bilateral visual loss
Neurology® 2020;94:1-6.
Neurologyってこんなに勉強になるんすね。知らなかったですわ。
22歳男性。
6年前からの両側視力低下を主訴に来院した。
身体所見では視神経萎縮と右のRAPD陽性だった。
よく聞くと頭痛もあった。
自分はここで、視神経炎やん、vogt小柳原田とか?かなって思ったけど、
視神経萎縮って、いろんな原因とその表現系があるじゃないか。。。って思い出した。
1. 単純性萎縮(乳頭浮腫を伴わない視神経障害が原因で起こる)
2. 炎症萎縮(乳頭浮腫を伴う視神経障害で起こる : 乳頭炎, 視神経網膜炎, うっ血乳頭)
3. 緑内障性萎縮
4. 分節状萎縮(前部虚血性視神経症)
5. 帯状萎縮
6. 遺伝性
今回は、乳頭が不明瞭であり、2. 炎症萎縮が疑わしく、さらにその後髄液検査で慢性髄膜炎っぽいからうっ血乳頭による視力低下だったんや、、って話になっていきます。
さてここで問題なのは、慢性髄膜炎の原因は?ってとこです。
で、この症例でよくよく聞くと、熱とそれに伴う皮疹と眼球結膜充血が10歳の時からあったみたいで、入院中も、『慢性髄膜炎に加えて発熱と眼球結膜充血と蕁麻疹とバチ指が出現した。』
確かにこの経過では、少なくても自分は、AOSD考えるだろうな、、眼球結膜充血とバチ指はいいのだろうか?と思うけど。。
実はこの『中枢神経障害に加えて発熱と眼球結膜充血と蕁麻疹とバチ指が出現した。』に合致する病気があるんすよね、、、
そう答えは、CAPSですね。
あっついすね。
CAPSは3つの病型に分類されます。
・FCAS
・MWS
・NOMID/CINCA
っすね。
これは、全てで、『繰り返す発熱・蕁麻疹・関節痛/関節炎・眼球結膜充血・中枢神経障害』が起こります。
それぞれの分類は、年齢での違いで、
FCASは寒冷刺激で起こる特徴があり、
MWSは感音性難聴とAAアミロイドーシスも起こる。
NOMID/CINCAは生まれてすぐに起こります。
バチ指もあるみたいですよ。知らなかったけど。
『慢性髄膜炎のpresentationで、かつ成人still病を疑わせるような発熱・皮疹があったが、他に眼球結膜充血とばち指からCAPSを想起し診断した症例』
って感じですか。ざっくりまとめると。
いやすげえな。この作者。多分最初から考えていたんだろうな。stillは除外診断だから出しました的な文章になっているけど。