総合内科医のブログ

読んだ論文をゆるくまとめて載せるブログです。二次資料として使用される場合は責任をとりかねます。またご意見・ご指摘あればよろしくおねがいします。

Clinical Resoning: A 73 year old man with sarcoidosis and multifocal ischemic strokes

73歳男性。

肺サルコイドーシスに対してPSL 40mg内服中。

その他2型糖尿病と高血圧症と脂質異常症がある。

1ヶ月前に他院で右TKAを行い、術後1週間が経過した後にせん妄と発熱が出現した。

MRIで多発脳梗塞が認められた。

 

TTEでは血栓なく、卵円孔開存などの所見もなかった。

 

ちなみに来たときは、発熱や炎症マーカーの上昇はなかった。

 

さてなんでしょう。

 

答えはクリプトコッカス髄膜炎。。。

えーって感じ。

 

髄膜炎が起こると血管が収縮して虚血に陥るらしいんですよね。

慢性髄膜炎患者では脳底槽周囲の基底核視床・内包がよく梗塞に陥るらしい。。。

 

うーんでもここでするかな。。髄液検査。てか血液培養でも出ているんだけど。

なんでとったんだろう?

 

あっ、気づかなかったけど

『immunocomporomised』でせん妄の時に、『発熱』を伴っている。

で、MRIを撮影したら多発脳梗塞になっていたのか。。。

でも確かに『この脳梗塞でせん妄になり得るのだろうか』という定量的な意識が芽生えるかも。

 

でもやるかな髄液検査。。

 

この症例から俺が得るべき教訓は、

『immunocompromisedな患者の発熱・多発脳梗塞は、感染性心内膜炎以外に感染性髄膜炎を考慮せよ』

ってなるかな。。