総合内科医のブログ

読んだ論文をゆるくまとめて載せるブログです。二次資料として使用される場合は責任をとりかねます。またご意見・ご指摘あればよろしくおねがいします。

clinical Reasoning : A 57 year old man with unilateral anosmia, papilledema, and meningismus

57歳男性。

6週間前から右目が見えにくくなり、数週間後から左目も見えにくくなった。

眼窩部痛・頭痛があり、朝に増悪し、それ以外にも頸部痛・左腕痛・左足・背部痛があった。

 

ここで眼科にいき(おっそ)、両側うっ血乳頭が認められた。

その他身体診察で左嗅覚消失していて、右のRAPDと項部硬直が認められた。

 

ここまででは、髄膜刺激兆候があって左嗅覚消失しているから、左嗅窩部とか蝶形骨のところに腫瘤性病変があって頭蓋内圧亢進してうっ血乳頭?みたいな病態を想定するね。。

 

MRIを撮影すると、

左嗅窩部に腫瘤性病変と視神経周囲炎と髄膜の高信号が認められた。

 

髄液検査では、

初圧上昇・リンパ球優位の細胞数上昇・タンパク上昇が認められた。

 

結果的に嗅窩部の腫瘤を生検して、adenocarcinomaと診断された。

PETでは、集積亢進はなく、intestinal type sinonasal adenocarcinomaと診断された。

 

ここには書いていないけど、これは髄膜炎を起こしていたってことでいいんでしょうか?

 

でもこの症例は結構ストレートなメッセージだよね。

『慢性髄膜炎患者で腫瘤を伴うときは、Tissue is issueを意識して、生検しなさい。』

 

ありきたり。

だからこそ真理?